「ネットで話題」

最近こう書かれた記事を「ネット」でよく見る。
ネットでニュースなどを見ているので、当初さして違和感はなかったが、最近は新聞社の記事にこの言葉が出てきていて、どうも気になる。
単なる情報であればネットで話題の!・・・でも良いが、いっぱしの新聞社の記事の書き出しがこれでは、それこそネットの掲示板で書かれているのと変わらない。
ネットでのコメントや考えをそのまま大衆意見という前提で新聞記者も捉えているのかと思うと、もはや記者という職業がなくなる時代に差し掛かっているのかなと思ってしまう。
それに加えて、私のような素人でも気がつく誤植。漢字の間違いは変換ミスかなと思うものも多いが、文法ミスもある。外国語の文法ではなく、日本語の文法だ。

「欧米諸国」

グローバル化が進み、海外の話題も多くなるが、もう一つ気になるのは、「欧米諸国」という一言。
欧州と米国を一緒にして、欧米ではこうしたことが当たり前と書いてあることが多いが、欧州と米国では違うことが多すぎて、なぜ一緒になっているのかが分からない。
白人(アングロサクソン系人種)、キリスト教、という点で一くくりにしているのだろうが、これも違和感がある。
欧州と米国が同じ文化であるわけがなく、同じなのはルーツだけだ。欧州においては、各国々で文化も習慣もまったく違う。
これは、アジアがと一くくりに出来ないのと同じだ。

海外の記事を書く場合、現地で取材をしたか、現地に住む日本人が書いたかのどちらかでないと、信用して読む気になれない。
ネットで調べた海外情報なんて、間違いだらけだし、そもそも体験が出来ていないのだから、書いている記事はほぼフィクションに近い。

所詮は島国だから、やはり海外は遠い世界なのかもしれないが、問題はこうした人間が政治を主導していたり、TVの人気者タレントが議員になって、海外の政治や時事問題について語ったり、日本の外から見るとおかしなことは多い。それでも、日本に住んでいる人は大半がおかしいとも思わなくなっていて、むしろどうでもいいと思っている。他人事だ。

ネットで外国人の批判をしている人は、日本から1歩も出たことのない人が多い。もしかすると、家から出たことすらないかもしれない。
「いやいや、俺はハワイに何度も行ったことがあるから、海外はよく知っている」という人は、もちろん日本にいたのと同じだと思ってほしい。

単なる在外邦人の独り言だが、こんな風に思うのは自分だけではないだろうと思う。
なんとなく、日本から隔たりが出来てきている気がするので書いたが、ネットが普及して便利になったのに、日本がますます遠くなっている。
祖国日本には常々視野を広げてほしいと願う。