フランスのテロ

11月13日に起きたフランスパリでの同時多発テロで犠牲になられた方々のご冥福をお祈りします。
120人以上の犠牲者という数字にその異常さを感じ、無差別に人の命と希望を奪うテロには憤り以外何も感じません。

自分の住むスイス、バーゼルからは、パリまで約3時間。フランスの国境までは車で20分程度です。バーゼル空港も鉄道の駅もフランス側の駅が隣接されていて、他人事ではなくなっています。国境の警備態勢は当然ながら上がっていて、毎日行き来する人々にも不安を与えています。

第2次世界大戦は1945年に終わったものの、世界はずっと戦争を続けていて、ISのような組織には常に戦時中な訳です。平和で贅沢な暮らしを手に入れた西側諸国は、シリアへの空爆を行っていますが、これは許されるのでしょうか?どちらにしても、罪のない人が死ぬのです。
スイスでもシリアの紛争のニュースが毎日ように配信され、空爆により毎日のようにたくさんの犠牲者が出ています。一般市民の犠牲者です。
今回のパリの犠牲者も一般市民ですが、この違いはなんでしょうか?
平和な街で起きたテロ行為と、戦地での空爆行為、どちらも人が死んでいるのですが、戦地で人が死ぬのは仕方がないからでしょうか?

かつてローマ帝国やナポレオンが他国へ侵攻したのと同じで、ISはその歴史を繰り返しているだけに過ぎないのかもしれません。しかし、多くの国が平和な日常を過ごしている一方、戦地へ行き空爆をしているということを我々は考えないといけないのでしょう。
結局のところ、2001年のアメリカ同時多発テロの頃から、何も変わっていないわけで、無差別テロという形の戦争は続いているわけです。

しかしながら、宗教の問題はやはり根が深く、簡単には解決できません。もちろんISはもはや宗教でもなんでもない組織ですが、イスラム教という宗教を建前に利用しています。社会に不満を持った人や未熟な若者が先進国からもISに参加しています。マインドコントロールされた彼らを自爆テロの道具として利用しています。社会がもっと成熟すれば、本当の平和に近づけると思いますが、こうしたことが起こるたびに特定の宗教に対する批判が日常でも増えてしまい、負の連鎖は止まりません。
欧州に住んでいると周りに様々な宗教の人がいるのがごく当たり前です。宗教が何であれ、国籍が何であれ、皆その国のルールに従って暮らしているわけで、ほとんどの人が共存をしています。こうしたテロ行為は、そういうものを壊しかねないのです。

今年に入って2度目の大きなテロをフランスは経験して、その意味を世界は考えないといけないと思います。もちろん我々日本も含めて。