先日の週末、3、4ヶ月ぶりに1人で街に出た。忙しいと引きこもっているか、車での移動なので、たまに電車に揺られて街へ出るのも良い。そんな週末の午後に、ライン川を渡ろうとすると橋の上に人だかりが出来ていた。何かと思って、見てみると、川岸に女性らしき人が水に入ったまま掴まっている。洋服も着たままだ。この寒くなり始めた秋に泳ぐのは明らかにおかしい。這い上がろうともせず、また流されそうになる。
 誰かが通報したらしかったので、自分はそのまま、見届けずに去ったのだが、戻って来た時にはもういなかった。翌日の新聞にこの事が載っていた。どうやら、70くらいの女性で、過ってライン川に落ちたのだそうだ。消防が来て助けられたが、その少し前には、近くで渡し船から落ちた人もいたのだとか。幸い命は助かって良かったが、どういう状況で落ちたのかは書いてなかった。

 その後、マーケットがにぎわっていた街の中心へ行く。すると路面電車の駅で、何やら浅黒い外国人の女性が、Tシャツをまくり上げ、お腹を出して、地面に何やら書いている、棒切れのようなものを持って。更には、自分の服や鞄を踏みつけて、引きずっている。路面電車が入って来て、線路に出て轢かれそうになるが、別の女性が危ないと手を引いて接触は免れた。女性はその手を振り払い怒っていた。要するにこの女性は、麻薬中毒者で、完全に錯乱状態。本人も何をしているか分かっていないだろう。

 数ヶ月ぶりに出た街で見たのは、何とも奇妙な光景ばかりだった。