毎年秋にZUGと言う町で開催されるバザーは、今年で9年目を迎えた。アフリカにあるエイズ孤児院のためのバザーとして、スイス在住の日本人女性が発起人となり始まった。スイスに住む日本人がたくさん集まり、この日だけはスイスに住んでいる事を忘れてしまう。
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 日本の古本と食事がメインなのだが、毎年本の寄付は増え続け、現在では1万冊はあるのではないだろうか?古本の担当者も、数えきれないほどだ。
食事も材料費以外は、全て有志に寄るボランティア。お寿司、日本の菓子パン、食パン、ケーキ、和菓子、いなり寿司、たこ焼き、コロッケ、等々、日本人はもとより、スイス人も楽しめる。

 私も実はこのバザーのスタッフとして参加してもう5年目となる。バザーの様子を写真に収め、当方が運営するウェブサイトで集計などの報告をしている。ホームページを持たないので、私のウェブサイト上でページを設けて、現地アフリカの孤児院の状況なども報告するようにしている。
http://www.swisswondernet.com/?cat=50

 このバザーの良いところは、参加している人間がとにかく楽しんでいると言う事。アフリカの子供達を助けているんだと言う特別な意識は無く、皆で食事を楽しみ、古本を買い、それが収益となって孤児院の助けになっている。これは主催者の方のモットーでもある。楽しみながら、誰かを助ける事が出来る。

 バザーの途中では、現地の様子を報告するプレゼンテーションがあり、孤児院を運営するシスターからの手紙なども紹介される。数年前には、ザンビアから学生の女の子がスイスに来て、挨拶をした事もあり、ちゃんと助けになっているんだと言う実感が持てる。このバザーはいっさい団体を通さないため、送金手数料以外は、そのままザンビアに届く。毎年7000フラン近くのお金を送っているそうだが、これがザンビアではとても大きな額になる。
現地の平均月収が100ユーロ程度と言う事を考えると、その大きさが分かるかと思う。

 今年の収益金は孤児院運営のための人件費にあてられる予定だ。そして来年は10周年。一つの区切りとして、主催者の方が現地に出向く事も検討されている。こうした活動はずっと続いて行ってほしいが、我々が支援しなくても良いような状況になる事も同時に願いたい。

SWN-Soga Planning